もう20年も前(つまり最初に福島に来たとき)から思っていることの一つに、福島市は県庁所在地としては全国でも最小の街の部類だろう、ということがあります。どう考えても人口28万の規模ではありません。半分位の人口の市街地規模です。仕事柄、全国中出張に行き、かなりの数の地方都市を見るハメになっているのですが、体験として確かです。そして最近はそのスタレぶりがいよいよ凄まじいのではないか、と思います。

なぜそうなのか、ということはともかく、せめて「わらじ祭り」というのは何とかならないのか、と思います。ヨソ者としては。
なんでもこの祭りは東北の四大夏祭りである、青森ねぷた、秋田竿灯、山形花笠、仙台七夕、に対抗するというか、同じように観光客を呼ぶために、わざわざ作った祭りなそうですが、いまやどこからも観光客が来ていないことは明白でしょう。「じゃらん」というリクルートが出している観光雑誌が、東北の夏祭りを特集していたのですが(7月号だったか?)、そこには「わらじ祭り」は載っていませんでした。「郡山うねめ祭り」(この祭りも決していいとは思えませんが)は載っていたのに、それどころか、「霊山太鼓祭り」まで載っていたのに、です。

思い切って「わらじ祭り」をやめて、「福島モモ祭り」にしてはいかがでしょうか。福島のモモは、とてもおいしいし、花も実もとても美しい。ピカ一のアイテムだと思います。東京でもかなり知られています。「わらじ」なんて、わらじ虫じゃないけど、イメージよくないです。美しくないし、おいしくもない。履物なんて、泥まみれで汚い。たとえ神様に奉納するものでも、です。足に履く物なんて不浄です。だからだれも注目しないんです。少なくとも福島以外の土地では、福島=モモの産地、ということはかなり知られていますが、福島とわらじは全く結びつきません。

「モモ祭り」にすれば、いろいろ楽しめるじゃあないですか。ミス・ピーチも使えるし、モモ色のゆかた着て「福島モモ踊り」でもいいし、モモワインでみんな酔うもよし。モモで松山の「一六タルト」のような和洋折衷菓子を作って名物にするもよし。駅周辺に増えてきた空き地にモモの木を植えて、御神木にするもよし。収穫に感謝する、という祭りの基本も押さえています。観光客だって呼べますよ。日本一おいしいモモがあるんだから。もし夏だけで不足ならば、春にも「モモの花見祭り」をやっちゃいましょう。

そりゃ確かにモモの生産日本一は岡山です。でも、そこで遠慮するのが東北気質のマイナスです。宇都宮なんて、大した根拠もなく、「餃子の街」になったじゃないですか(私は初めて福島に来た時に、何と福島は餃子屋が多いことか、と思ったのですが)。
厚かましく行かなきゃダメです。福島のモモは味が日本一なのです!と言っちゃいましょう(ついでに言っておきますが、ここが「城下町」だというのは無理です。先日島根県松江市に行ってきましたが、あのくらい立派なお城があってこそ、城下町でしょう。お堀に沿って屋形船で街中を一周できました。人口15万人だそうですが、大正時代の旧日銀のレトロなビルが保存されていたりして、福島とは比べ物にならない程美しい、立派な街でした)。

市長さん、「わらじ祭り」はもう限界です。街が死につつあります。「モモ祭り」を一刻も早く始めてください。さもないと、どこか他の街で「モモ祭り」が始められて、福島市は無くなると思います。


戻る